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ベトナム研修2017

今年も、8月6日〜11日という日程で、「グローバル・スタディーズ」ベトナムプログラムが実施されました。文学部が開講しているグローバル・スタディーズは、文学部学生だけでなく全学に開放している科目で、夏休みや春休みを利用して海外で短期の研修を行います。企画する教員の裁量により様々なプログラムが用意されており、渡航先や海外での研修内容も、多様なプログラムを選ぶことができます。私(飯尾)の担当するベトナムプログラムでは、NECベトナム様の協力を得て、ベトナムはホーチミンにて、先進的IT活用に関する議論をベトナムの学生と共同で実施する国際ワークショップを実施しています。

2014年度から始まったこのベトナムプログラムも、今年度で4回目の実施です。今年は日本から10名、ベトナムから11名が参加し、賑やかな開催となりました。

8月6日の深夜便でホーチミンに向かった我々一行は、7日の早朝現地入りし、午前中は自由行動(ホテルのロビーで休憩したり、両替したり、皆、思い思いの活動をしていたようです)のあと、昼食を摂ってからNECに向かいました。初日はNECの皆さんによるレクチャーと、翌日からのワークショップ実施に向けての会場準備を自ら行います。2時間ほど、ベトナムの状況やNECベトナムについてのお話を伺ったあとに会場の準備です。オフィスのあるビルの裏にスーパーマーケットがあり、そこで、ティーブレーク用のお菓子やお茶、ジュースなどを買い込みました。

8日・9日の2日間が、ベトナムプログラムのメインとなる日越合同ワークショップです。朝から夕方まで、9時〜17時の日程で、濃密なディスカッションを行います。使用言語は英語です。お互いにノン・ネイティブな言語を使って議論を行う体験は、慣れない参加者にとってもどかしく感じるところも多いようですが、これからのグローバル社会を生き抜く技術を磨く場として貴重な経験になるはずです。

日本側プレゼンテーション

日本側プレゼンテーション

最初に自己紹介を行い、お互いの名前を確認したところで、ワークショップ初日の午前中は日本側からのプレゼンテーションを行います。本ワークショップは、まず、日本で活用されている先端的ITを紹介、続いてベトナム側の文化についてベトナム側からのプレゼンテーションがあり、それに基いて「ベトナムの社会問題を日本のITでいかに解決するか」というテーマでグループディスカッションを行うという建て付けになっています。

本プログラムの特徴のひとつは、事前の準備にかなりの時間をかけていることです。渡航前に、日本から紹介する先端的IT活用のトピックを英語でプレゼンテーションできるようにしておかなければなりません。今年は、10人を2人ずつの5チームに分け、それぞれ、エンターテイメント活用、ICT教育、自動運転、スマートロックなど、自分たちで見つけた「こんな技術を紹介したら面白いだろう」というIT活用のトピックを紹介しました。

ランチタイム

ランチタイム

ひと通り、日本からの技術紹介が終わったところで、ランチタイムです。ランチは研修会場となっているNECベトナム社が入っているオフィスビル1Fのレストランでいただきます。ベトナム人、日本人、入り乱れてのランチタイム、もうこの時点でお互いにいろいろな質問が飛び交います。「同じ釜の飯を食う」ではありませんが、食事を共にすることは親睦を深めるのに十分に役に立ちますね。

ベトナム側プレゼンテーション

ベトナム側プレゼンテーション

さて、ランチタイムが終わったら、次はベトナム側からのプレゼンテーションです。あらかじめ、「こんなことを聞いておきたい」という質問リストを日本から送付しておきました。そのリストに並べたれた質問から、これなら回答できそうというトピックを選んで、ベトナム人参加者からのプレゼンテーションを聴きます。

今回は、ベトナム人の旅行事情や、日常の余暇時間をどう過ごしているかといった話から、ベトナムコーヒーに関するいささかマニアックな内容の紹介がありました。それにしても、コーヒーの質問なんて、誰かしてたっけかな…?

グループワーク

グループワーク

1日めの午後、後半は、いよいよグループに別れての作業です。先に述べたように、グループワークの目的は「ベトナムの社会課題をITで解決することの提案」ですが、NECベトナムの協力を得ているため、「NECベトナムが提案するプロジェクトとして企画提案せよ」という、より具体的なテーマが与えられます。もちろん、スケジュールや予算といった、より具体的な提案まで求めるのはなかなか難しいので、そこまでは求めません。しかし、誰に対して提案し、どのようなやり方で対価を得ることができるのかといった簡単なビジネスモデルは考えてもらいます。

なお、このグループは完全にランダムなやり方で決めますが、日本人参加者のなかでシャッフルし、ベトナム人参加者のなかで同様にシャッフル、その後でお互いを突き合わせるという方法でグループ構成を決めました。今回は日本人10人、ベトナム人11人の参加者があったので、それぞれ2人ないしは3人ずつのグループを作成し、それぞれ合わせて、全体で4人〜5人のグループを5つできるように調整しました。初日の作業は、下記の3つ。とくに名前を決めることが重要です。

  • グループの名前を決めること
  • 提案のアウトラインを検討すること
  • 各メンバーの役割を明確化すること
最終プレゼンテーション

最終プレゼンテーション

2日めは議論の続きと最終プレゼンテーションの準備です。2日めともなると、かなり打ち解けてきて、今年も「アウトドア活動は無いの?」という質問が出ました。正式なプログラムとしては、2日間のワークショップはこの会議室で完結しています。しかし、例年、最終プレゼンテーションのあとは日越の学生同士で懇親会が開かれているようです。今年も、夜にホーチミン市内を案内してくれるツアーが自主的に開催されたようでした。

今年は、最後の成果発表会でも、5グループからユニークな提案が発表されました。5グループのうち3グループの提案は、ホーチミン市内の交通渋滞問題を、なんとかしてITで解決するという提案でした。現地の交通渋滞問題は、喫緊に解決が望まれている重要な社会問題であるということも確認することができました。

今年は予備日を設定しなかったので翌日の10日、最終日はもう夜の便で帰国するという慌ただしいスケジュールでしたが、夜までは自由時間です。例年のように、統一会堂、協会、郵便局、ドンコイ通り、サイゴンセンターといったあたりの視察です。最後はビテクスコ・フィナンシャルタワーの展望台「サイゴン・スカイデッキ」で夕日に染まるホーチミンの街を見下ろしつつ名残惜しい気分に浸ったのちに、空港に向かいました。

再び深夜便で帰国し、11日の朝に到着した羽田空港で解散です。参加したメンバー10人は、今年も数多くの「気付き」をそれぞれ持ち帰ってくれたことでしょう。

(昨年の報告はこちら、一昨年の報告はこちらです)